アガイ研ブログ

Agai(堕武者+ultraviolence+)の個人ブログです。主に将棋、音楽、プロレス、レトロゲームについて書きます。将棋界では練習対局のために集まることを「〇〇研」と称することが多いことから、タイトルに名付けました。

ADHDが札幌へDJしに一人で旅行してみた【新千歳空港着陸~深夜のすすきの徘徊まで】

ミッション・深夜の新千歳空港を脱出せよ

ADHDにとっての鬼門のひとつ・手荷物ベルトコンベア。ドキドキしつつも、何とか我が相棒スーツケース(クリーニング屋のビニール袋つき)を回収することに成功しました。

初めて一人で乗った飛行機も、無事に北海道に到着。

公共交通機関を使わずに、札幌すすきののホテルにチェックインするのが、私に課せられた次の使命です。

この日は悪天候のため、私が乗った便の前や前の前の便も遅れており、救済措置として札幌市内までの往復バスが出ているようでしたが、元から公共交通機関が動いていない時刻が到着予定の我々にはやはりそのような措置はない模様。自力で移動しなければなりません。

以前のBlogでも紹介しましたが、今回は乗り合いタクシーの「nearMe」を使い、空港から札幌までのタクシーを予約しました。

素晴らしいコスパ!乗り合いタクシー

このサービスは、羽田ー新千歳の最終便では、到着後に公共交通機関が動いていないことに搭乗2日前に初めて気づいた私がその旨をTwitterでぼやいたところ、親切なフォロワーさんに教えていただいたものです。Whoopeeさんありがとうございました。

nearMeは「空港ー繁華街のホテル」など、行き先がある程度限定的で、長距離のときに特にメリットが一般のタクシーにくらべてありそうなサービスです。予約もスマホで簡単、配車時間も細かく選べます。仮予約受付終了から本予約の可否を伝える連絡まで6~8時間かかるのが難点ではありますが(配車不可なら直ちに別の予約をしなければならないので、焦る)。

今回は、空港着が23:05予定なので、まず23:30発車で仮予約を入れたら本予約×、0:05で入れても×、0:20で入れたらようやくOKでした。早い時間はそれだけ希望者が多いという事ですね。

 

26年前の家族旅行以来の北海道に一人で降り立つ。コンビニが空いていたので、雑誌でも買ってベンチで時間を潰すか…と思っていたら「まもなく当ビルは閉館します」とアナウンスが流れて焦る。中で待たせてくれないとは!と思ったけど仕方ないのかな。

写真だとわかりづらいですが、ビル側が照明を落としたため、外の車待ちレーンはほぼ真っ暗。そんな!危ないよ!

写真のキャプションに記した通り、空港の建物内で待つことができなかったのでかなり不安でしたが、幸か不幸か到着時間が23:05から23:30に遅延し、さらに手配したタクシーも0:05には来てくれたので、待ち時間はだいぶ短縮されました。しかも乗り合いながら同乗客はなし。疲れていたので気兼ねがないのはラッキーでしたね。フロントガラスに「nearMe」の看板を掲げていたので、すぐ気づくことができました。探索が苦手なADHDにこれはありがたい。

nearMeの予約画面。タクシー乗り場を地図と写真で教えてくれるので、初見の場所でも迷わずたどり着けました。

さてこのnearMeの乗車賃ですが、驚きの3,980円!!

実は仮予約から本予約が確定するまでの時間に、抑えとして一般のタクシー会社にも予約の電話を入れておいたのですが(配車1時間前までならキャンセル料無料なので)深夜割・高速代込みで、すすきのまで12,000円でした。いったいこの価格差はどこで生まれるのでしょうか…アプリとAIによる省人化なのでしょうかねえ。

自宅出発から7時間、ようやく宿に到着

新千歳空港から1時間ちょっと、時刻にして25:10、無事にこれから3泊の宿となる「アパホテル すすきの駅前」に到着。

ようやくホテル着。アパ水は2本貰えるのが嬉しいですね。なお連泊しても補充は無い模様。部屋のクリーニングを頼まなかったからかな?

部屋は決して凄く広い!というわけではありませんが、ベッドがツインで片方をテーブル代わりに使えて便利!壁紙の剥がれなどに若干の経年を感じますが清掃は行き届いており、ウォシュレットも完備。アメニティも連日一式交換されるので、3泊の間は常に快適に過ごすことができました。

強いて言えば、難点というほどでは全くありませんが、部屋のカードキーをカードキー入れに入れないと電気が付かない、というシステム「ではない」ため、自力でカードキーをしまう必要があるのが、ADHDにとっては不安ではありました。結局「部屋に入ったら即財布にカードキーを入れる!」というルーチンを徹底して何とか乗り切りましたが… 

5年前のアメリカ旅行では、ホテルに着いた当日(!)にカードキーを紛失して、鍵開けは同室のかちかち山さん(当時は衛☆星太郎さん)にやっていただいていましたからね…

ADHDが泊まるべき宿とは

なお、今回の旅行で得た知見は「ADHDの宿は個室を選ぶべき。カプセルホテルやサウナは不向き」というもの。

実はこのイベントの1週間前、DJの練習とパワポ資料の作成を集中的に行うため都内のカプセルホテルに宿泊したのですが、プライベートスペースとパブリックスペースの頻繁な切り替え、管理すべき持ち物の多さにより混乱をきたし、だいぶ疲弊したのでした。

飲み物が無料で飲めるラウンジスペースから寝室があるカプセルスペースに入るには鍵が必要で、寝室から出るときにはマスクを付けなければならず、財布とスマホは身に着けるか貴重品ロッカーに入れて、風呂に入る時は脱衣所のロッカーの鍵を腕に付けて…など、とにかく場所ごとに管理すべき要素が(ADHDにとっては)多すぎて、いつも何か忘れ物をしては、ロッカーやカプセルに取りに行くという行動を連発していました。

挙句、脱衣所で居室への鍵を紛失する始末!ロッカーの利用場所を混んでいるエリアから空いているエリアに移動した際、前のロッカーに居室への鍵を置き忘れ、それを見つけた別の利用者がロッカーの上に棚上げしてしまった(多分)ために探すのに時間がかかりました。

個室型のホテルより安く泊まれて、大浴場もあるカプセルホテルやサウナは魅力的ですが、トータルで自分には向いていないようです。初めてカプセルホテルを利用した20歳の時はそこまで大変さを感じなかったのですが、ADHDは加齢とともに深刻化したりするのかなあ。

その点、個室であれば、部屋の中/外の2エリアだけ意識すればよいので、だいぶ楽です。トイレも風呂も部屋の中で用が足りますしね。

行かねばならない場所がある

さて、ホテルに着いて、明日に備えて早く休むのが冷静な出演者のすることでしょうが、私には以前から、すすきのに行ったら是非ここに行きたい!と狙っていたお店がありました。

それが、「いそのかづお」というラーメン屋さんです。

7月15日深夜、7月16日深夜、7月18日早朝と三度訪れるも、遂にありつくことができなかった「いそのかづお」の札幌ブラックラーメン。いずれの再訪を決意しつつ、お店の外観を撮影させてもらいました(店長さん許諾済)

私がこのラーメン屋を知ったきっかけは、ラーメン二郎のレビューで有名なとあるブログに掲載されていた札幌食べ歩き日記に掲載されていたことでした。

参考にさせていただいたブログ↓

ameblo.jp

営業時間が22時~翌6時という変則営業なので、25時過ぎにすすきのに到着する私には丁度いいと考えたんですね。その考えが甘かったことをすぐに知るわけですが……

お店の場所は、宿から6分程度歩いた場所にある、飲食店やラウンジなどが入っているテナントビルの1回にありました。独立した店舗というよりは、細長い通路に面した半オープンスペースに、固定の屋台を構えているという感じです。

いやあ、入って驚きましたね。時刻は26:00くらいでしたが、20人は下らない行列!

午前2時のすすきのを歩く。この写真には写っていませんが、大通りにはまだまだ結構な人出がありましたね。

7人か8人掛けのカウンターも客で埋まっていて、これはいったいどれだけ待てば自分の番になるのか見当もつきません。それでも10分くらいは並んでみましたが、列が全く動かなかったのを見て、食べることを断念。ここで体力を消耗して、明日のDJに差し障るわけにはいきませんからね。

やむなく、来る途中に通りがかった「元祖さっぽろラーメン横丁」に行くことにしました。

「元祖さっぽろラーメン横丁」の、大通りではないほうの入口。結局写真に写っている「白樺山荘」でラーメンとシューマイをいただきました。もしここが90年代から続く横丁であれば、高校生の頃に家族旅行で来たことがあるはずですが、全く記憶は呼び起こされず。もう25年以上前の話ですからね。

しかし時刻は既に26:00を過ぎており、意外にも(勝手な思い込みですが)横町のラーメン屋は朝までやっているわけではないので、過半数のお店が既に閉店していました。店内に客がいるのを見て、Closeの看板に気付かずうっかり入店してしまい「閉店ですよ!」と追い返されたりして。

そんな中、まだ営業を続けてくれていた数少ないお店が「白樺山荘」でした。入れて本当に助かりましたね。HPでは金曜日の営業時間は27時までとなっていましたが、26:30に来たお客さんを断っていたので、ぼんやりしていたら危ないところでした。

流転しつつもシューマイに感動

入店すると、店内はコの字のカウンターに座席が8席程度。中年の男性が厨房で鍋を振るい、盛り付けや配膳をお母さま的な方が担当するという二人体制でした。

お品書き|札幌ラーメン 麺処 白樺山荘

店内のメニューを眺めると、スープは味噌・醤油・塩から選べ、さらに辛口にするかの有無が選べるようでした。塩ラーメンの辛口というのは珍しい気がするのでやや惹かれましたが、結局一番の推しとされている「味噌チャーシュー麺」を注文することにしました。

サイドメニューの欄にあった「焼きシューマイ」という字面の珍しさにつられ、それも注文。

まず配膳されたのはこちら。

関係ないですが、ラーメン提供前にゆで卵が出てくると一蘭を連想させますね。

おしぼりとお冷を出すタイミングで、ゆで卵が「サービスでーす」と配膳されました。モーニングならぬ深夜のゆで卵!一瞬、札幌のラーメン屋はみんなこうなのか?と思いましたが、このお店独自の工夫のようです。

そしてラーメンが到着。

札幌に一人で上陸して、記念すべき初のラーメンです。

「白樺山荘」で、味噌チャーシュー麺1,020円。スープはコクがありながらクドくなく、豊富な具と相まって美味しかったです。

このラーメンも中々に美味しかったのですが、私の衝撃は次に配膳された「焼きシューマイ」に奪われてしまいました。

「白樺山荘」で、焼きシューマイ300円。今回の3泊3日の札幌遠征において、最も美味しかった食べ物です。

大ぶりの身の中には挽肉がぎっしり詰まっており、両面を焼くことで旨味が香ばしさと共に閉じ込められ(想像)、一口齧るとそれがあふれ出すようでした。そして皮にも独特の旨味を感じます。焼く際に使っている油に特徴があるのかも。

実はこのシューマイ、提供前に一時的に棚に置かれていたところにお母さんがターンの際にぶつかってしまい、身が転がって皿から落ちかけたりして(狭い場所なので仕方がないですが)うーむと思っていたのですが、そんな狭量な見識は一瞬で吹っ飛びました。これは美味しい!

もう一皿食べたいと真剣に思いましたが、新たに入店してくるお客さんをお母さんが断っているのを見て、ラストオーダーは過ぎたと解釈し断念。

次に札幌を訪れた際には、ラーメンは今度は辛口の塩味にして、シューマイは必ずまた注文しようと決意を新たにしつつ、満足して店を後にしました。

なお、この「白樺山荘 元祖さっぽろラーメン横丁店」の食べログ評価は3.17でした。グルメサイトのレビューって本当にアテにならないというか、味覚は人の好みに寄るのだなあと思ったり。勿論、お店の外観や料理の姿、メニューの詳細などを知るのには便利なんですけどね。

ホテルに帰って来たのは午前3時。寝る前に1回は練習しておこうと、スタジオでのDJ練習動画を視聴しつつベッドの上でイメトレをしていたら、いつの間にか寝落ちていました。せっかく上等のベッドで寝ているのに掛け布団すら使わず、勿体ない限りです。

次回、いよいよ「東方鋼鉄狂」イベント当日編に入ります。午前中にスープカレーを食べた話でまた何千字も書くかもしれませんが、どうか気長にお付き合いください。